CDやレコードほど、安易に買えないのがDVDの輸入盤。再生できなかったら泣くに泣けないわけで、結局国内盤が一番安心という事になります。それでも不具合が出る事があるのがこのフォーマットの恐ろしいところ。「千と千尋」、私は恐くてまだ買ってませんが、あなたの環境ではどのくらい赤く見えますか？あー、恐ろしー。最近フランスで出たPAL盤「千と千尋」は赤くないそうですよ。あー、ますます恐ろしー。
映画「うる星やつら」第2作「ビューティフル・ドリーマー」のアメリカ盤。音声は日本語と英語、英語字幕も表示可能。2002年9月に日本盤がリリースされたが、アメリカ盤は2000年には登場していた。この作品は4:3の画面サイズで製作され、公開時にビスタサイズにするために画面上下を詰めているが、公開と同時にリリースされたビデオでは、4:3のフレームで収録されていた。最近発売された日本盤DVDでは、劇場公開時と同じフレーミングで収録されているが、以前からリリースされていたこの北米盤では、4:3のフレームで収録されている。両方揃えたくなるのはマニアの性か。
劇場公開された時は「マックィーンの絶対の危機」という邦題だったらしいが、私が最初に観たテレビ放送時のタイトルは「人喰いアメーバの恐怖」という、ネタばれそのものの題名だった。無名時代のスティーブ・マックィーンが主演した、1950年代の古き良きB級SF映画。赤いゼリー状の生き物が宇宙からやってきて人間を襲うというのがそのあらすじ。英語の字幕が収録されているので、聞き取りに頼らずともなんとか話についていけるのが幸せ（笑）昔観たテレビ放送ではマックィーンのガールフレンド役の台詞がもっとお元気娘のような感じだったのに、原語で観ると妙におしとやかでイメージが変わった。
「機動戦士ガンダム」の最初のテレビ版（ファーストガンダムというらしい）は、まだ日本ではDVDになっていない。DVDがリリースされている劇場版三部作も、台詞を全部収録し直したり、効果音を替えたり、音楽の流れる個所が変更になったりしていて、すこぶる評判がよろしくないが、これはテレビシリーズ第一作の北米版DVD。全10巻だが、全部は持っていない。英語の吹替音声だけで、日本語は収録されていない。英語字幕も出ない（クローズドキャプションはあるような気配）ので、ファーストガンダムを飽きるほど見返して台詞を自動的に脳内変換できる人でないとこのディスクはつらいかもしれない。かろうじてオープニングとエンディングの歌だけ、日本語。これも、シリーズが進むとあちらで製作されたオープニングに差し換えられてしまう。
邦題は「地球最後の日」。子供の頃、「絶滅」とか「滅亡」というテーマに初めて出会った作品。「大予言」が出版される前だった。「宇宙戦争」などでおなじみ（……中年にはね……）の、ジョージ・パル作品。原作はフィリップ・ワイリーで、子供の頃、矢野徹氏が訳された少年向けのものを何十回となく読んでいた。近年「ディープ・インパクト」の原作という、むりやりなこじつけで創元SF文庫から初めて完訳が出版されたが、矢野氏の訳文のほうがやっぱり好きだ。それはおいといて、原作と映画では人物設定にやや相違があるが、ほぼストーリーは共通している。英語とはいえ字幕が出せるのがありがたい。ランズデルがなんかコミカルというか、狂言回し的な役割をしていて、原作では主人公だったはずのトニーはすっかり影が薄い……こんな話だったっけか？