1980

graham bonnet

年頭から、メイン・アクトとしてヨーロッパツアーが始まります。5月には来日しますが、前回の来日時の事故の影響か、東京、大阪の2カ所のみのツアーとなりました。

8月の" monsters of rock"を最後に、コージーが脱退します。この時は、これがコージー最後のステージということは事前に発表されており、この時ならではのスペシャル・ナンバーとして" stargazer"が演奏され、オフィシャル盤" monsters of rock"でも最大の聴き所となっています。

Down To Europe

Darker Than Blue 012-013 Gothenburg 17 January 1980 (Soundcheck)

Disc 1 -Soundcheck- Keyboard Test Drum Test 1812 Tape Test Hammond Test Guitar Test Catch The Rainbow 1 Keyboard - Guitar - Bass Test Catch The Rainbow 2 Guitar Test Keyboard Test Bass Test Drum Test Disc 2 -Down To Earth Rough Mix- Stone (Bad Girl) The Steamer (Lost In Hollywood) Bluesing (Love's No Friend) Mars (Eyes Of The World) The Plod (Makin' Love) New York (Danger Zone) Once More With Feeling (All Night Long) Sparks Don't Mean A Fire (No Time To Lose)

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dangerous express

definitive graham

dangerous express

CS 10 stockholm 18. january 1980

disc 1 land of hope and groly - count down - over the rainbow eyes of the world love's no friend ritchie's solo since you been gone - over the rainbow all night long disc 2 lost in hollywood difficult to cure drum solo - 1812 overture lost in hollywood guitar solo - lazy man on the silver mountain long live rock'n'roll - kill the king over the rainbow

definitive graham

Power Gate 001 stockholm 18. january 1980

disc 1 eyes of the world love's no friend since you been gone all night long catch the rainbow lost in hollywood disc 2 cozy powell drums solo man on the silver mountain - blues - will you love me tommorow long live rock'n'roll - kill the king

1月17日からスタートしたヨーロッパ・ツアーの2日目にあたる1月18日、ストックホルムでの公演を収録した音源です。音質、バランス共によく、ライン収録かもしれません。前年のアメリカに比べて、曲数も増え、演奏時間も長くなっています。日本公演も、基本的にこのセットリストでツアーを行なっています。ただ、" all night long"と" man on the silver mountain"の位置が入れ替わっています。

このツアーでは" since you been gone"に入る前、「ブランデンブルグ協奏曲」をプレイしますが、この日は終わってからすぐに" since you been gone"に入らず、グラハムではない誰かのMCが入ります。誰だろ?

新しくプレイされるようになった" catch the rainbow"は、あまりグラハムにあっているとは思えません。この曲が聴けるのは嬉しいですが、ロニーの持っていたファンタジックな色合いが薄まってしまい、普通のバラードになってしまっている感があります。

"will you still love me tomorrow"は、グラハムのフェイバリットナンバーで、シングルとしてレコーディングする計画もあったようです。5月の日本公演でやり始めたと以前は思われていましたが、その前のヨーロッパでもやっていたわけです。リッチーのギターのチューニングが狂っていて、この日の演奏は出来がよくありません。

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over europe

BON 045/46/47 disc 1 & disc 2-1,2 : copenhagen 20. january 1980 disc 2-3-7 & disc 3 : hannover 22. january 1980

disc 1 eyes of the world love's no friend since you been gone all night long catch the rainbow lost in hollywood disc 2 man on the silver mountain will you still love me tomorrow - long live rock'n'roll eyes of the world love's no friend since you been gone all night long catch the rainbow disc 3 lost in hollywood man on the silver mountain will you still love me tomorrow - long live rock'n'roll kill the king - long live rock'n'roll

2日間のコンサートを収録した3枚組です。北欧での最終日程である1月20日のコペンハーゲンと、ドイツ・ツアー初日にあたる1月22日のハノーヴァーのライヴをオーディエンス録音で収めています。20日のほうはバランス、音質共にまあまあですが、ステージが遠く感じます。演奏も、いま一つタイトに決まっていない様な印象を受けます。22日もバランスはまあまあですが、ドンシャリの音質で、ステージが20日よりも遠く聞こえるので、あまりいい音質とは言えません。" dangerous express"と日程が非常に近いので、演奏の雰囲気はそう変わりませんが、やはり日を追うにしたがってグラハムの調子は落ちていく感じがします。

1月20日のコンサートの前日にコペンハーゲンに入った rainbowは、コペンハーゲンのスタジオで" weiss heim"をシングル用にレコーディングしました。このスタジオのギター・サウンドを気に入ったリッチーは次回作" difficult to cure"アルバムのレコーディングをコペンハーゲンで行うことを考えるようになったようです。

- insanity party -
grenoble france 80

insanity party box wlg - 136r3/4 grenoble 9. february. 1980

disc 1 B.G.M. eyes of the world love's no friend trad song since you been gone all night long catch the rainbow disc 2 key. solo lost in hollywoood g. solo ( reprise ) g + key. solo lost in hollywood ( reprise ) key. solo dr. solo lost in hollywood ( reprise ) g. solo lazy man on the silver mountain ritchie's blues will you still love me tomorrow long live rock'n'roll

2月9日にフランスは grenoble(グレノーブルでいいのかな?)で行われたステージを収録したものです。6枚組ボックス、" insanity party"に含まれているもので、バラでは入手できません。音は、典型的なカセットによる隠し取りの音で、ステージからかなり遠く、各パートの聴き分けに苦労します。ヴォーカルがかなり埋もれ気味で、割とギターが大きめのバランスです。ヒスノイズが目立ち、ハイ上がりの音です。大きな音で聴かないと、ちょっと辛いかな。

演奏の方は、この頃の標準的なヴォルテージです。この頃といえば気になるのがグラハムの調子ですが、この日はあまりはずしません ( 笑 )。なかなか調子はいいようです。この数日前にロジャーが体調を崩してコンサートをキャンセルしたりしていますが、この日はそういったことの影響は感じられません。

" eyes of the world"が終わったところで、いったんフェイド・アウトしてます。ここでは曲そのものが切れるということはないのですが、" catch the rainbow"は、残念なことにエンディングでフェイド・アウトしてしまっています。グラハムといえば、" all night long"でのいつ終わるともしれない、観客にとても出来ないようなフレーズを強制する掛け合いが聴きものですが (^^;)、この日もかなり飛ばしてくれます。この日最大の聴きものは、" lost in hollywood"かもしれません。リッチーのフリーソロも普段とかなり違う感じになっているし、ドンもキーボード・ソロで" smoke on the water"を弾き出すし、コージーのソロもかっこいいし、メンバー全員気合いが入ってます。

最後に、クレジットには入っていませんが、" ritchie's blues"のなかで、" makin' love"をプレイしています。1979年で紹介した" rise over chicago"に、ボーナス・トラックとしてこの日のアンコール部分が収録されてますが、音質的には同程度だと思います。

3月8日のレインボーシアターでのコンサートでヨーロッパ・ツアーを終了した rainbow ( 3月10日に、リッチーはギランのコンサートに1978年12月27日以来、2度目の飛び入りをしています) は、2年ぶりに日本の土を踏みます。

broken dreams

AMS 1996-01-2-1/2 tokyo 8 may 1980

disc 1 land of hope and glory eyes of the world love's no friend since you been gone man on the silver mountain catch the rainbow lost in hollywood disc 2 all night long long live rock'n'roll kill the king

この年の日本公演は、東京と大阪でそれぞれ3回づつと、前回に比べると大幅に規模が小さくなっていました。このツアーから全体の時間が短めになっているようです。これは日本公演に限らず、ヨーロッパ・ツアーでもそうですが、それまでは2時間近い演奏時間でしたが、90分程度の構成になっています。これはその初日、5月8日の日本武道館のステージを収録しています。

当時会場に足を運んだ人の話を聴くと、グラハムの声がデカすぎて、ヴォーカルしか聞こえなかった ( 笑 ) そうですが、どうもこの日が、その日にあたる様な気がします。全体にヴォーカルが出ていて、他の楽器が心もち小さい様な感じのバランスです。録る場所に左右されたというより、PAのバランスがそうだったような感じです。若干レベルが小さく、多少ステージから遠い感じですが、まずまずのオーディエンス録音だと思います。

ジャケットのクレジットでは" lost in hollywood"が2枚目に収録されているようになっていますが、実際はこの通り、2枚目はアンコールのみの収録になっています。で、収録時間は21分(^^;)

on tour 1980 - since you been gone -

walkure

on tour 1980 - since you been gone -

R80051/80052 tokyo 9 may 1980

disc 1 land of hope and glory mars - over the rainbow eyes of the world love's no friend band intro ritchie solo 1 since you been gone over the rainbow man on the silver mountain greensleeves catch the rainbow disc 2 don airey solo 1 lost in hollywood a light in the black ritchie solo 2 ode to joy don airey solo 2 cozy powell solo - 1812 lost in hollywood ritchie solo 3 lazy all night long long live rock'n'roll kill the king long live rock'n'roll - over the rainbow

walkure

AMS 9606 - 1/2 tokyo 9 may 1980

disc 1 over the rainbow eyes of the world love's no friend since you been gone man on the silver mountain catch the rainbow disc 2 lost in hollywood all night long long live rock'n'roll kill the king

二つとも来日公演2日目、5月9日に行われた日本武道館でのライヴを収録した2枚組です。" on tour 1980"の方は、現在かなり入手は困難かと思います。" walkure"は近年出回ったもので、こちらはまだ探せばあるかも知れません。

" on tour 1980"のソースは、以前" london wenbley march 1980"のタイトルでリリースされたアナログ盤、通称" black stockings"に使われていたものと同じと思われます。ただし、盤起こしではなく、テープからちゃんとCD化しているようです。" black stockings"には、この次に取り上げた12日のテープから、この日は演奏されなかった" will you still love me tommorow"が収録され、そしてなぜかライヴの途中に割り込ませるようにして、コージーがソロ・アルバムリリース後にBBCに出演して演奏した2曲が収録されていました。CDはちゃんとこの日のライヴだけの収録になっています。音質は、当時のレベルからすれば大変良好なオーディエンス録音です。バランスも大変よく、聴きやすい1枚です。

" walkure"は、別テープがソースとなっているようですが、音質的にはほとんど差がありません。オープニングなどは、こちらの方がリッチーのギターのディテールが細かく伺えるような気がします。

この年の日本公演はどれも演奏は素晴しく、甲乙つけ難いものがあります。この日も、オープニングからエンディングまで、一気に聴かせてしまいます。

on tour 1980 - all night long -

Gigantic Explosion

on tour 1980 - all night long -

R80053/80054 tokyo 12 may 1980

disc 1 land of hope and glory mars - over the rainbow eyes of the world love's no friend ritchie solo 1 since you been gone over the rainbow man on the silver mountain greensleeves catch the rainbow disc 2 don airey solo 1 lost in hollywood a light in the black ritchie solo 2 ode to joy don airey solo 2 cozy powell solo - over the top - 1812 lost in hollywood ritchie solo 3 lazy all night long blues will you still love me tomorrow band intro long live rock'n'roll kill the king long live rock'n'roll over the rainbow

Gigantic Explosion

Power Gate 050 tokyo 12 may 1980

Disc 1 Land Of Hope And Glory Over The Rainbow Eyes Of The World Love's No Friend Since You Been Gone Man On The Silver Mountain Catch The Rainbow Disc 2 Don Airey Keyboard Intro Lost In Hollywood A Light In The Black - Ritchie Solo - Beethoven 9th Don Airey Keyboard Solo Cozy Powell Drums Solo feat. 1812 Overture Ritchie Blackmore Solo incl. Lazy All Night Long Blues Will You Still Love Me Tommorow Long Live Rock'n'Roll Kill The King Somewhere Over The Rainbow

東京の最終日、5月12日の同じく武道館を収録したCDです。こちらも、元ネタとなったアナログ盤が存在します。" solitary traveller"がそれで、関西では" blackmore from j"というタイトルで出回りました。こちらも盤起こしではなく、テープからCD化しているようです。オーディエンス録音ですが、バランスは良好です。濁りもなく、クリアな音で収録されています。

東京では、" blues", " will you still love me tomorrow"はこの日のみの演奏でしたので、他の2日よりも演奏曲数も多く、演奏自体も東京最終日とあって気合いが入っており、内容的にはこの日がベストではないかと思います。

この日の演奏を収録したCDには、1枚物で2種類、" down to graham"、" innocent victims"がありますが、一部カットがあります、

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the colour of the rainbow

RAIN-51380-1/2 osaka 13 may 1980

disc 1 over the rainbow eyes of the world love's no friend since you been gone man on the silver mountain catch the rainbow disc 2 lost in hollywood all night long blues will you still love me tommorow long live rock'n'roll kill the king

東京3連続公演を終えた rainbowは、大阪に入り、こちらでも大阪フェスティヴァル・ホールでの3連続公演を行います。これはその初日、5月13日公演を収録しています。ステージからは離れた場所での録音の様ですが、なかなかバランスもよく、クリアーな録音で楽しめます。一個所、" catch the rainbow"のギターソロ前で、カットがあるような不自然な個所があります。あまり気にならないですが。

東京も素晴しかったですが、大阪でもその勢いは続いています。オープニングから畳み掛けるような展開で、聴くものを引き付けます。リッチーのちょっとした遊びも面白いものが多く、聴いていて楽しめます。

nightmare 80

WLG-121R5/6 osaka 14 may 1980

disc 1 B.G.M. eyes of the world love's no friend since you been gone man on the silver mountain catch the rainbow keybord solo lost in hollywood keyboard solo 2 disc 2 keyboard solo 3 drum solo lost in hollywood ( reprise) lazy all night long ritchie's blues will you still love me tommorow long live rock'n'roll kill the king

大阪2日目を収録したCDです。数年前にボックスセット" incubus party"の1枚としてリリースされました。現在でもバラ売りで入手可能なショップは多く、運が良ければ中古のボックスも入手可能です。

なかなかバランスの良いオーディエンス録音です。音質も濁り、こもりをあまり感じないもので、聴きやすい部類だと思います。内容は他の日本公演と同じような雰囲気で、畳み掛けるように聴かせる前半、じっくり盛り上がる後半と、メリハリの聴いたステージ構成はやはり何度聴いても良いものです。

over the edge

BANG 021/2 osaka 15. may 1980

disc 1 land of hope and glory over the rainbow eyes of the world love's no friend since you been gone - over the rainbow man on the silver mountain catch the rainbow disc 2 lost in hollywood all night long blues will you still love me tomorrow long live rock'n'roll kill the king - long live rock'n'roll

来日公演最終日、大阪フェスティバル・ホールでのライヴを完全収録した音源です。別タイトルでもリイシューされているようですが、同じテープかどうかは、聴いていないのでわかりません。かなり良好なオーディエンス録音です。このタイトル自体も再発されて、現在でもよく見掛けます。

日本公演では、" all night long"はアンコールにプレイされるようになりました。代って、" man on the silver mountain"が本編中に復活しています。この最終日もテンションの高い演奏でぐいぐい引っぱってくれます。観客もすごい盛り上がりで、アンコールの" all night long"のさい、導入部で当時はまだ封印されていた" smoke on the water"のリフをちらっと、ホントにリフ全体の3分の1くらい ( ジャッジャッジャー、ジャ、ジャッジャ…位まで ) やるのですが、そのときのオーディエンスの反応といったら…

the hidden fortress

Langley 293 disc 1&2 : osaka 13 may 1980 disc 3&4 : osaka 14 may 1980 disc 5&6 : osaka 15 may 1980

disc 1 opening BGM over the rainbow eyes of the world love's no friend since you been gone man on the silver mountain catch the rainbow disc 2 don airey keyboard solo lost in hollywood a light in the black - ritchie solo - beethoven 9th don aiery keyboard solo cozy powell drums solo feat. 1812 overture ritchie blackmore solo incl. lazy all night long blues will you still love me tommorow long live rock 'n' roll kill the king somewhere over the rainbow ( ending BGM ) disc 3 opening BGM over the rainbow eyes of the world love's no friend since you been gone man on the silver mountain catch the rainbow disc 4 don airey keyboard solo lost in hollywood a light in the black - ritchie solo - beethoven 9th don aiery keyboard solo cozy powell drums solo feat. 1812 overture ritchie blackmore solo incl. lazy all night long blues will you still love me tommorow long live rock 'n' roll kill the king somewhere over the rainbow ( ending BGM ) disc 5 opening BGM over the rainbow eyes of the world love's no friend since you been gone man on the silver mountain catch the rainbow disc 6 don airey keyboard solo lost in hollywood a light in the black - ritchie solo - beethoven 9th don aiery keyboard solo cozy powell drums solo feat. 1812 overture ritchie blackmore solo incl. lazy all night long blues will you still love me tommorow long live rock 'n' roll kill the king somewhere over the rainbow ( ending BGM )

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another on line

N-028/29 arhus 8. august 1980

disc 1 eyes of the world love's no friend since you been gone stargazer man on the silver mountain catch the rainbow disc 2 lost in hollywood all night long long live rock'n'roll kill the king - long live rock'n'roll

日本ツアー終了後、この年の第1回" monsters of rock"に出演することになった rainbowは、そのリハーサルを兼ねた短期間のツアーを北欧で行なっています。この時期の音源は、CD時代になってから出回るようになってきて、それまでこのグラハム時代では" monsters of rock"でしか演奏されなかったと考えられていた" stargazer"を演奏していたことが明らかになりました。この北欧ツアーを収録したCDは、どれもタイトルに" on line"とついています。ライン録音のものは一つもありませんが ( 笑 )、貴重な記録ではあります。

この" another on line"は、一連の" on line"物の中で、2番目にリリースされています。ジャケットを見て、「お、左用ストラトを持って、ジミヘンしてるじゃん ! 」と思ってはいけません。たんなる、裏焼です ( 笑 )。通常とは逆にギターをかまえて撮った写真を、裏焼と勘違いして、こうなってしまったものと思われますが、ヘッドを見ると、字が裏写りになってます。

デンマークでのステージを収録したこの音源はオーディエンスではありますが、タイトルに" on line"とつけたくなる気持ちがわかるくらい、音質、バランスは良好です。演奏の方もリハーサルを兼ねているとはいえ、タイトに決まっており、グラハムの調子もなかなかです。

このツアーのメインは、やはり" stargazer"でしょう。コージーはプレイしたかったけれど、リッチーが演奏を拒否していたため1976年以来演奏されていなかったということですが、当時は脱退するコージーに向けたプレゼントみたいな言い方をされていました。果たして真実はどうだったのでしょう。この日は、" since you been gone"からの繋ぎの部分がまだいま一つきれいにまとまっていませんし、サビの部分の演奏ではドンのシンセの音が妙に気持ち悪かったりしますが、全体的にはいい出来だと思います。グラハムの声は、こういった曲にはあまり向いてない気がしますが……

on line

n-021 malmo 9. august 1980

land of hope and groly eyes of the world love's no friend since you been gone stargazer man on the silver mountain catch the rainbow lost in hollywood over the rainbow

" on line"物では最初にリリースされた物です。" another on line"の翌日、スウェーデンでのコンサートを収録しています。この3公演は当時 rainbowと同じマネージメントに所属していた touchをサポートとして行われています。 touchはそのまま、第1回" monsters of rock"のオープニングアクトもつとめています。

" another on line"よりも音像が小さい印象を受けますが、良好な音質、バランスだと思います。前日より若干早めのテンポで演奏される" eyes of the world"がすごくかっこいいです。" stargazer"も前日よりタイトになってきています。でも、" lost in hollywood"がキーボードソロで終わってしまい、17分程度しか収録されていないのが難点です。しかし、このソロの終わり方が唐突だし、" over the rainbow"が流れるまでの観客の様子などを聴いていると、何らかの機材のトラブルがあって、ここでステージを中断したとも思えます。" rainbow rising"によればこの日は野外ステージだったそうで、最後にドンが弾いているのが" singing in the rain"であることから、突然の豪雨でもあったのかな、と邪推しますが……

perfect on line

n-038/39 alborg 10. august 1980

disc 1 eyes of the world love's no friend since you been gone stargazer man on the silver mountain catch the rainbow disc 2 lost in hollywood all night long long live rock'n'roll kill the king - long live rock'n'roll

" on line"シリーズ ( ? ) 最終作です。なぜかTシャツつきでリリースされました。前日と同じ、スウェーデンでのステージを収録していますが、3枚の中では一番音質は落ちます。ステージがかなり遠い様で、音像がボヤけてしまっています。会場のホールエコーは臨場感たっぷりですし、バランスも良好ではありますが、他の2枚と比べると、どうしても1ランクは落ちているといわざるをえません。3日続けてのコンサートで、さすがにグラハムに疲れが見えていますが、全体の演奏は一番出来がいいです。

この北欧でのウォーム・アップ・ツアーの後、いよいよコージーのラスト・ステージ、" monsters of rock"に突入します ( 結果的には、グラハムのラスト・ステージにもなりました )。

monster castle

CS-19 donnington 15. august 1980

sound check over the rainbow eyes of the world love's no friend weiss heim over the rainbow - stargazer keyboard play lost in hollywood difficult to cure cozy play 1812 overture stargazer

グラハム時代のラストコンサート、" monsters of rock"のリハーサルを収録したCDです。1979年頃からイギリスで復権してきたヘヴィ・メタル、いわゆる"NWOBHM"の台頭により、ヘヴィ・メタル中心のフェスティバルとして企画された" monsters of rock"の第1回のメイン・アクトとして出演した rainbowは、このステージ限りでコージーが脱退する事になっていました。ニュー・アルバム・レコーディング中にグラハムも脱退してしまうので、結果的にグラハム時代のラストコンサートとなります。これは、その前日のリハーサルをオーディエンス録音で収録しています。

若干音が遠い感じですが、まあまあの音質で収録されています。最初の15分に及ぶ" sound check"は、正直言って退屈になる部分もありますが、リッチーの普段の手癖などが感じられる場面もあり、マニアには嬉しいところです。

" sound check"以降は、一応ちゃんと曲として演奏していますが、リハーサルですから、各メンバーともプレイしない個所もあったりして、本番のようなテンションを期待すると肩透かしを食います。リハーサルならではのプレイとして、" weiss heim"があげられます。" since you been gone"の導入でプレイされる、「ブランデンブルグ協奏曲」をやった後のフリーソロになるべき部分でこの曲をプレイしているのですが、ライヴで聴けるのはこの日のみです。" sound checkの時にも少しプレイしているので、このパターンで演奏するアイデアがあったのかもしれません。当時の話として、リハーサル時にダイナマイトを使用してPAシステムの大半が吹っ飛んでしまったというのが伝わっていますが、その場面はここには収録されていないようです。

この次の日になる本番ももちろんライヴCDとして出回っていますが、私は持っていません ( 笑 )。必聴の音源ではありますが、すでに持っているアナログと同じオーディエンス音源なので、「いずれそのうち…」とは思ってはいるのですが……もしかしたらライン収録のものが出るかもしれないしね (^^)。オフィシャルで3曲、" stargazer"、" all night long"、" since you been gone"を聴くことが出来ますが、どこかからコンプリートでこの音源、映像を出して欲しいものです。

the end of a rainbow

WLG-8880-1/2 外箱 donnington 16. august 1980 disc 2 11-17 donnington 15. august 1980 ( reheasal )

disc 1 countdown eyes of the world love's no friend greensleeves - since you been gone over the rainbow stargazer man on the silver mountain catch the rainbow don airey keyboard solo 1 lost in hollywood - a light in the black - difficult to cure don airey keyboard solo 2 disc 2 cozy powell dr. solo - 1812 lost in hollywood ( reprise ) ritchie solo - lazy all night long ritchie's blues will you still love me tomorrow long live rock'n'roll kill the king long live rock'n'roll ( reprise ) over the rainbow over the rainbow eyes of the world love's no friend greensleeves - over the rainbow stargazer lost in hollywood cozy powell dr. solo

うえの" monster castle"の項で「持っていない」と書いた、8月16日のコンサート当日の音源です。中古で思いもかけない安価で入手できたので、掲載しました。この日のステージは、アナログで3種類、CDではこれを含めて4種類リリースされています。最新リリースであるこのCDを除いて、全て同じオーディエンス音源からの収録になっています。CDではタイトルも統一されていて、アナログ盤のジャケットに出ている文字、" the end of a rainbow"になっています。しかし、もともとのアナログ盤のタイトルは背張りにクレジットされている" rockin' the castle donington"で、通称が" the end of a rainbow"でした。

このCDは、先にリリースされていたアナログ・CDで使用されていたオーディエンス音源に、今までオフィシャル・リリースされた音源やプライヴェート・ビデオなどで出回っているライン収録の部分をつなぎ合わせ、" monster castle"に収録されていた前日のリハーサルから抜粋して収録した構成になっています。

ライン音源をつなぎ合わせた収穫として、オーディエンス録音ではカットがあった" catch the rainbow"が一応コンプリートで聞ける様になりました。しかし、つなぎの部分が露骨だったり、つないだ前後でピッチが異なっていたりするので、コンサートのトータルな雰囲気は、逆に味わいにくくなっています。この編集行程の分だけ、テープのゼネレーションも落ちており、オリジナルのアナログに比べても聴き易くなっているとは、いえません。現在この日のステージを体験するのならば、オーディエンス録音のみで構成されているほかのCDを聴くほうがいいと思います。

いろいろな形で出てきているライン音源をつないでみたら……という、この日のステージに関してマニアなら誰でも一度は考えたであろうことを実際にやってしまった企画力や編集に要した手間暇はかいますが、いま一つツメが甘いというか、ていねいな仕事をして欲しかったところです。ジャケットはこのレーベルならではの豪華な仕様であるだけに、中身の中途半端さが残念でした。

編集内容には不満もありますが、この日の演奏は必聴の価値は十分あります。北欧のリハーサル・ツアーの成果である" stargazer"は名演ですし、コージーの最後のドラム・ソロでグラハムがコージーの名前を連呼する場面はすでに歴史の一部になっている感があります。アンコールのギター・クラッシュでは久々にアンプの炎上もあり、燃焼し尽くした rainbowのパフォーマンスが味わえます。ただ、オーディエンス録音の部分で、ジェット機の飛行音がわずらわしい部分があります。アナログの頃からこれは有名です。やっぱりオフィシャルの完全盤が出て欲しいなぁ……

この年の後半は、ニューアルバムのレコーディングが行なわれますが、このレコーディングの最中にグラハムからジョー・リン・ターナーへとヴォーカルの交代があります。